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アフガニスタンの主要な河川
アフガニスタンには多くの河川が存在しますが、主要な河川は以下のごつの河川です。これらの河川は、アフガニスタンを北東から南西に連なるヒンドゥクッシュ山脈とその支脈が分水嶺となって南北に流れ、また、山脈の谷間に沿って標高の低い南西、西や北西に流れています。
カブール川
カブ―ル川は、アフガニスタンの首都であるカブ―ルを流れる川です。カブ―ル川はアフガニスタンで最も重要な河川の一つであり、カブ―ル盆地を通って流れています。
この川はアフガニスタンで最も水量の豊富な河川であり、農業や工業などへの利用が盛んです。その豊かな水資源は、アフガニスタンの経済に大きな貢献をしています。
カブール川は、ジャララバードで日本人医師中村哲氏の建設したマルワリード用水路の取水を行っているクナール川と合流し、さらに、パキスタンのアトックでインダス川と合流しています。現在、アフガニスタンで唯一海に流れる川です。
クンドゥーズ川
クンドゥーズ川は、北部のクンドゥーズ州を流れる内陸河川です。この川はアムダリヤに合流しています。クンドゥーズ川の流域は肥沃な土壌が広がり、農業に適した地域となっています。このため、クンドゥーズ川はアフガニスタンの農業の拠点として重要な役割を果たしています。
ヘルマンド川
ヘルマンド川は、アフガニスタンの最長の川であり、ヒンドゥークシュ山脈に端を発し、アフガニスタン内を南西に流れます。イランとの国境付近でハームーン湿地帯に注ぎ、総延長は約1,130kmです。イランに入ってヘルマンド湖となります。
水資源としては、1973年にイランとアフガニスタンが川の水資源の利用に関する協定を結んでいるものの、2023年現在、タリバーン政権が新たに発電と農地の灌漑のためのダムを建設する意向を示しており、イラン側が懸念を示しています。2023年5月には、両国が国境付近で交戦状態に陥った原因も、水資源をめぐる確執が発端とされています。
ハリルード川
ハリー川とハリールード川は同じ河川です。ペルシア語では「ハリールード」と呼ばれ、ダリー語では「ハリー」と呼ばれています。アフガニスタンの中央部ヒンドゥクッシュ山脈とその支脈のコイババ山脈(またはコヒババ山脈)からトルクメニスタンまで約1100キロメートルを流れ、トルクメニスタンのカラクム砂漠に消える河川です。トルクメニスタンでは、テジェンオアシスを形成し、テジェンという町の側を通ることで知られています2。
この川は、ヘラートの約200キロメートル上流のジャームのミナレット遺跡でジャーム川と合流し、その後北西へ向かい、カラクム砂漠に消えます。
ヘラートを潤すために多くの運河が引かれており、10世紀の地理学者ムカッダシーは7本、14世紀の学者モストウフィーは9本の主要な運河を紹介しています。
また、ハリールード川が形成する崖の壁には、仏教普及の最初期から手彫りの仏教寺院が存在しており、人工的な洞穴も仏教僧の日常生活を明らかにしています。
年間の流量は不安定で平均約55㎥/sであるが、1939年の春の洪水に於いては1090㎥/sまで増加したことがあります。一方、2000年には10か月間の干ばつによって完全に干上がったこともあります。
アムダリヤ川
アムダリヤ川は、北部を流れる川であり、アフガニスタンとタジキスタンの国境を形成しています。かつてはアラル海に注いでいましたが、現在では干上がってしまっています。アムダリヤ川はパミール高原とヒンドゥークシュ山脈から発し、壮大な景観が広がる流域を通って流れています。
アムダリア川は、古くはオクサス川と呼ばれ世界四大文明に次ぐオクサス文明発祥の地で、また、歴史的にも極めて重要でアフガニスタンの歴史を語る上で欠かせない川となっています。なお、ダリアとは「川」を意味しているため正確にはアム川が正しいのですが、日本の川を英語表記するときに、時々「〇〇kawa River」と記載するのと同じです。
アフガニスタンの河川の魅力
それぞれの河川には特徴的な魅力があります。
カブ―ル川の魅力
カブ―ル川は、アフガニスタンの主要な河川の一つで、アフガニスタン最大の河川です。この川はアフガニスタンの首都カブ―ルを流れており、その美しい景観は多くの人々を魅了しています。カブ―ル川沿いには公園や庭園が整備されています。また、カブ―ル川は農業にも利用されており、水が豊富に供給されることから、農作物の生産に重要な役割を果たしています。
クンドゥーズ川の魅力
クンドゥーズ川は、アフガニスタン北部を流れる重要な河川です。この川は非常に美しい風景を提供しており、周囲には山々と緑豊かな風景が広がっています。クンドゥーズ川の流域は農業に適した土地であり、肥沃な土壌と水を利用して穀物や果樹の栽培が行われています。また、クンドゥーズ川は水産資源も豊富であり、漁業も行われています。
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